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仕事の目標は効率よく立てよう!
具体的な設定方法・達成するコツまで解説

2019年6月21日
 
仕事 目標

ある程度仕事になれてきて、ステップアップのためにさらに一段上の仕事をしたいと思ったときに、どのように目標をたてるべきかを考えなければなりません。この記事では、明確な目標を立てて仕事に取り組むメリットと、失敗につながりやすい悪い目標の立て方、目標を設定する際の具体的な手順を解説していきます。  
前向きに仕事をするために効果的な目標設定の仕方や目標を達成するためのコツを理解し、仕事の質を高められるようにしてください。

目次


明確な目標を立てて能動的な姿勢で仕事に取り組むとさまざまなメリットがあります。ここでは目標を立てることによるメリットを解説します。

仕事に対するモチベーションが上がる

人から仕事や目標を与えられて取り組む場合は、どうしても受け身になりがちです。しかし、自分自身で必要だと感じた仕事や設定した目標に能動的に取り組む場合は、よりやりがいを感じられ、モチベーションが上がるでしょう。
 
また、自分で立てた目標を達成できたときは、与えられた仕事を達成したときと比べて、達成感がより強くなります。
 
 

自信がつき前向きな思考になる

自ら立てた目標の達成のために努力をしていると、自律的に仕事に取り組んでいるという実感が得られ、前向きな気持ちになれます。経験やスキルを積み重ねていくとより自信につながるでしょう。努力やスキル、経験に裏付けられた自信は目標達成の可能性を高め、目標達成がまた自信につながるという正の循環が生まれます。
 
 

行動力が身につく

「売上げを上げるように」という漠然とした指示を与えられただけでは「誰が・何を・いつまでに・どのくらいまで・どのような手段で」行えばいいのかがはっきりしません。しかし、目標がはっきりしていると目標達成という「ゴール」が明確になり、より具体的な努力を継続して行えるようになります。
 
行動力がある人はトップクラスの成績であっても、さらなる高みを目指して精進します。この目標を達成したら次の目標というようにひとつずつ目標をクリアすることは着実な達成感を感じることでしょう。目標をもつことは、次のステップへとつながり、ひいては行動力が身につきます。
 
 

時間を有効利用できるようになる

期限を定めた目標設定をすると、いつまでにどこまでの仕事をしなければならないかが明確になります。状況によっては、作業の優先順位を定め、無駄を省いて効率的に仕事を進める必要があるでしょう。目標の設定とその達成の繰り返しによって時間を有効活用する習慣が身につくと、手がける仕事全般の生産性を向上させられます。
 
 

具体的に将来のビジョンがもてる

どんな仕事をしたいか、どのような役職を目指すかなど、自分の将来をどうしていくのかという計画をキャリアパスといいます。キャリアパスを描くためには、長期的な視点をもってどういった仕事を担っていくべきかを考えなければなりません。
 
自分で目標を設定してその達成のために取り組むと、自分のキャリアパスの実現に向けて着実にステップアップを積み重ねられるようになります。


せっかく目標を立てても、達成できないことが続いてしまうと意欲の減退や萎縮を招きかねません。ここでは悪い目標の具体例をご紹介します。

高すぎる目標を設定する

努力してなんとか届くかどうかというレベルの高い目標はチャレンジ精神を刺激し、モチベーションを高めます。しかし、現実的ではないあまりにも高い目標は意欲を削いでしまいます。
 
たとえば、半年後に売上げを1.2倍にしようという目標なら、試行錯誤を繰り返し、段階を踏んで少しずつ改善を繰り返せば達成できるかもしれません。しかし、年度の売上げ進捗の遅れを取り戻すために、翌月の売上げを予算の倍にしようとしても実現は恐らく不可能でしょう。目標は段階を踏んで少しずつ高くしていくことが重要です。
 
 

自分で決めた目標ではない

与えられた目標が妥当なものであると心から納得できていないと、押しつけられたという感覚が強くなってしまい、モチベーションを高く保って達成のために努力を継続することは難しくなります。
 
たとえば月商1,000万円という目標があり、月の中旬で進捗が思わしくなかったとします。自分で立てた目標であれば数値に根拠があり、達成のためのプランがあるでしょう。何よりも、自分で決めた目標であればなんとか挽回して達成しようという動機づけが起こります。
 
しかし、その目標が上司などが設定したものであれば、難しい目標を押しつけられたという感覚になってしまいます。不当に高い目標を設定されたと考えてしまえばモチベーションは高まらないでしょう。
 
たとえ与えられた仕事だとしても、自分の仕事として納得感をもって取り組み、自ら目標を設定することが重要です。


ここでは、モチベーションの向上や成長、ステップアップなどに、より効果的な目標設定の仕方を解説します。

ベーシック法

効果的な目標設定の手法のひとつめは「ベーシック法」です。ベーシック法では次の4つのステップで目標を設定します。
 
・目標項目を設定する
・達成基準を決める
・期限を設定する
・達成計画を立てる
 

目標項目を設定する

「何を達成するのか」、目標は次の4つに分類されます。
・強化   :現時点で強みとなっているものをさらに強化する
・改善、解消:現時点で弱みとなっている課題を克服する
・維持、継続:現状維持を目指す
・開発   :新たな取り組みを始める
 

達成基準を決める

目標は、達成できたのか、あるいは未達成に終わったのかをより明確にするためにできるだけ数値化します。売上げ目標は達成率も分かりやすく期中のある時点でどれだけ売上げが上がっていれば順調といえるのか判断することもできます。数値化できない目標も「今年中に業務マニュアルを作成する」「海外の顧客とスムーズに英語で話す」など具体的な達成状況を設定しましょう。
 

期限を設定する

目標をいつまでに達成するかも考えなくてはなりません。時間が限られていれば、限りある時間の中で仕事を終わらせられるように、効率的に仕事を進める努力をするようになるでしょう。
 

達成計画を立てる

目標を達成するためにどのように仕事を進めていくかを決めます。どのようなツールを使用するかなど、課題に対してどうアプローチをとっていくかを具体的に検討することが大切です。
 
 

ベンチマーキング

ベンチマーキングとは、ライバルや競合をベンチマーク(水準点)として、自分や自社の改善点、到達すべき目標を設定する手法です。具体的には次の4つのステップで目標を設定します。
 
・計画(ターゲティング)
・情報の収集・分析
・目標設定
・実施・検証
 

計画(ターゲティング)

まずはベンチマークとする対象を選定します。現実的に目指せる範囲内で、自らに近しい相手や企業をベンチマークとして採用します。
 

情報の収集・分析

ベンチマークとして設定した対象の情報収集をします。自分とベンチマーク対象とを比較し、自分に何が足りていて何が足りていないのか、自分とベンチマークとの間に生じている差異の原因を洗い出します。
 

目標設定

分析の結果、問題点が発見でき、どこを改善すべきか明確になったら、ベンチマーク対象との差を縮めるために、克服するべき課題や達成するべき目標を決め、計画を立てます。
 

実施・検証

設定した目標を達成するべく計画を実行します。また、行動した結果、目標を達成できたかどうか、目標を達成したにしろ、未達に終わったにしろ、ベンチマークとの差異は拡大したのか、それとも縮小したのかを検証します。
 
 

「SMART」の法則

SMARTの法則とは、目標を設定する際の5つのポイントの頭文字をつなげたものです。5つのポイントは次のとおりです。
 
・S:Specific(具体的である)
目標は具体的であり、明確でなければなりません。何をするべきかがはっきりとした共通認識である必要があります。
 
・M:Measurable(測定可能である)
目標を達成できたのかどうかは客観的に判断できなければなりません。数値化できるものは数値化し、数値化できないものも極力客観的に判断できるような形で目標を設定するべきです。
 
・A:Achievable(到達可能である)
目標は達成可能なものでなければなりません。恐らく達成できないような目標は諦めの感情を生みやすく、モチベーションを下げてしまいます。
 
・R:Result-based(成果に基づいている)
目標はその達成によって自分の欲求も満たせるように設定します。目標を達成できた成果によって自分が満足できるなら、目標達成への動機づけが生まれ、当事者意識をもって取り組めるようになります。
 
・T:Time-line(期限がある)
目標に期限を定めておき、いつまでに達成するべきであるかを明確にしておきます。ただし、長期的な目標を設定した場合は、期間中に進捗状況を確認するタイミングを設け、必要なら目標や課題達成のためのアプローチに修正を加えます。


目標は立てるだけでは意味がありません。ここでは目標を達成するためのコツを解説していきます。

目標は具体的に数値で設定する

目標は明確かつ具体的でなければなりません。数値化できる目標は可能な限り数値化することで主観的な判断が入り込む余地がなくなり、目標を達成できたのか、それとも未達成に終わったのかが明確になります。
 
たとえば「明日までに報告書を提出する」という目標を「明日の12時までに報告書を提出する」としたり、「クレームを減らす」という目標を「クレームを前年同月比50%以下にする」としたりすることは、具体的な数値が設定された目標といえるでしょう。
 
 

達成度を定期的にチェックする

多くの企業では目標管理制度が導入されており、そのためのツールとして「目標管理シート」が利用されています。目標管理制度では、まずその期の最初に、その期間に取り組むべき項目をまとめた目標管理シートを作成します。
 
仕事 目標

 
期中に定期的に目標の進捗状況を確認し、もし進捗が順調でなければ目標の見直し、あるいは課題を克服するためのアプローチを見直します。また、上司は期間中の適切なタイミングで部下の目標の進捗を確認し、必要に応じて支援、指導を行います。

目標設定の際の重要な点は、具体的で実現可能な目標を立てることです。正しく目標を立てられてこそ、目標達成のためにモチベーションを高く保って努力ができます。その結果、スキルや経験を積み重ねられ、キャリアアップにつながる成長を果たせるのです。
 
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