受付とは
受付とは、企業やオフィスビル、病院などの施設で来客の対応を主な業務とします。企業やその施設の第一印象を左右することになるため、ビジネスマナーや気遣いなどのコミュニケーション力が重視される仕事です。
受付の仕事内容
受付の仕事内容としては、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、受付の主な仕事内容を5つご紹介します。
来客対応
受付の代表的な業務内容といえば、来客対応です。来客のお迎えや施設の案内、必要であれば、入館証の貸し出しやお茶出しも来客対応の業務に含まれます。企業の第一印象に大きく関わる業務のため、マナーや気遣いが重視されます。また、ただお客様をお迎えするだけでなく、社内に向けて来訪の連絡を行うことも業務となります。
来訪者情報の管理
来訪者のお出迎えだけではなく、その管理も受付の重要な仕事です。来訪者の情報の登録や記録を行い、管理します。なお、情報の取り扱いは一様ではなく、就労先によって異なります。病院であれば、診察券やカルテの作成、エステサロンやジムであれば、会員証の作成や会計までが受付の仕事です。
会議室の予約・管理
施設内の会議室において、予約情報をパソコン等で管理することも受付の業務に含まれます。二重に予約されることがないように注意が必要です。会議室の事前準備や簡単な清掃も受付が行うことがあります。
電話・メール対応
代表電話やメールの対応を受付が行う企業もあります。電話やメールにおいても、通常の来客対応と同様に、会社の代表として適切な対応が求められます。電話先の相手を正確に把握し、漏れなく各部署、各担当者へと取り次ぐ必要があります。
片付け・庶務
片付けなどの簡単な庶務が受付の業務に含まれる企業もあります。備品の管理や社内・会議室の清掃、職場によっては、郵便物の管理やファイリング、館内放送など、多様な仕事が任せられる可能性があります。
パンフレットの封入や配布、イベントの準備・運営など、他部署の企画のサポートを担当することもあります。
受付になるには
受付の仕事に就くには、どのような経験やスキルが必要になるのでしょうか。受付には、必須要件となる経験やスキルを求められることが少なく、そのため、未経験でもチャレンジが可能な職種になります。接客などの他職種からの転職者も多いのが特徴です。しかし、コミュニケーション力が大切な仕事なので、基本的なビジネスマナーを身につけておくことが大切です。
受付に必要なスキル
受付の業務を行ううえで必要とされるスキルには、どのようなものがあるでしょうか。ここでは、受付に求められる4つのスキルをご紹介します。
接遇スキル
受付に求められる代表的なスキルとしては、接遇スキルがあります。接遇とは、お客様をおもてなしすることを指します。具体的にいえば、基本的なビジネスマナーや正しい敬語の使い方などです。秘書検定を取得しておくと、ビジネスマナーの勉強にもなるでしょう。
コミュニケーション力
企業や施設に訪れる、さまざまなタイプの人に対して接客対応を行うため、コミュニケーション力も重視されます。相手の意思をくみ取り、適切に対応を行う必要があります。また、来訪者を安心させるような笑顔も、コミュニケーションを取るうえで役立ちます。
基本的なパソコンスキル
受付の業務は、接客対応だけではありません。来訪者の情報管理や会議の予約、メール対応、庶務などで、パソコンを使う機会も多くあります。そのため、業務をすみやかにこなすには、基本的なパソコンのスキルが必要になります。文書や資料、情報管理において多くの企業で採用している、WordやExcelが使用できると役に立ちます。
語学力
就労先が外資系企業やホテルの場合、海外のお客様とのやり取りが頻繁に行われます。そこで求められるのが、外国語でのコミュニケーション力です。特に英語を学んでおけば、多くの企業で役立ちます。また、英語を学ぶ際には、英語でのビジネスマナーも並行して学習しておくと、入社後に即戦力として働けるため、おすすめです。
受付の平均給与
受付の平均年収は、300~400万円ほどになります。他職種に比べて、年収が高くない職種ですが、残業が少なく、仕事とプライベートを両立しやすいメリットがあります。英語対応が多い外資系企業での受付や、難易度の高いVIP専門の対応業務、また、受付のチームメンバーを指導し、取りまとめる立場であるリーダーなどを目指し、スキルを磨いて活躍することで、年収アップを目指せるでしょう。
受付の求人倍率
受付は女性に人気の職種ですが、実際の求人倍率はどの程度でしょうか。2020年5月に発表されたdoda転職求人倍率レポートによると、受付が含まれる事務・アシスタント系の求人倍率は0.20倍でした。全体の求人倍率が2.03倍であることを考えると、受付の求人倍率は、ほかの職種に比べて低い水準だといえるでしょう。