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今だからできることを~新しい日常での豆知識1-3~

豆知識1:2021を生き抜くスキルアップとリスキル

 

2020年に経験した日常における大きな変化は、かつてない規模で仕事のニーズを、サービス業や航空業界から、運輸、ヘルスケア、IT業界などへとシフトさせました。そしてこの変化により、各業界で働く人々は、これまで想像もしていなかったスキルアップとリスキル(スキルの再構築)の必要性を経験することとなりました。ManpowerGroupが配信するTransform Talent Podcastの最近のエピソードでは、SocialTalentCEO/共同創業者であるジョニー・キャンベル氏が、この劇的な変化に対応するためのスキルアップとリスキルの必要性、そしてそれが2021年に成功するための鍵になる、と語っています。
 

スキルアップとリスキルは関連していますが、同じものではありません。スキルアップは現在のスキルをアップグレードするもので、まだ習得できておらず継続的なトレーニングを必要とする、就業中の仕事に関連するスキルを習得することです。
例えば、新型コロナウィルスの感染拡大が注目される現在においては、産業用洗浄業で働く人は、スキルアップして医療レベルの清潔さについて学ばなければならないかもしれません。一方リスキルとは、従事していた仕事が存在しなくなってしまったか、需要が減少してしまった時に、新しい仕事へと移行するために必要となるスキルを習得することを指します。
 

スキルアップもリスキルも根底のところでは、継続的に学びたい欲求、つまりLearnability(学ぶ意欲)が重要となります。「日々確実に状況は変化している中、常にスキルアップに取り組み、新しいスキルを習得していくのがベストです」とキャンベル氏は言います。「学んだスキルの中には、使うかもしれないものもあれば、使わないかもしれないものもありますが、継続的に学習していれば、少しでも多くの働く機会に出会うことができるでしょう。」
 

これまでソフトスキルもしくはヒューマンスキルと呼ばれてきたスキルが、キャンベル氏によると、より重要視されるようになってきています。例えばヒューマンスキルで言えば、リーダーシップ、説得力または影響力などが重視されています。
各組織がコンピューターやテクノロジーが代替できるハードスキルを機械に移行させる中、人間はマネジメントや戦略を立てる業務に集中するようになっています。これらは、常にスキルアップやリスキルを必要とするスキルです。「医療分野の仕事が成長しているのは、機械やロボットが代替できない、人間にしか担えないスキルを必要とする業務が倍増しているからです。」 とキャンベル氏は述べています。また「職場において、リーダーシップ、コーチングは、どちらも非常に高い論理的推論力が必要とされるスキルであり、人間による異なるコンテクスト(文脈)が重要になってきます。」とも語っています。

 

現在のスキルがどのレベルなのかに関係なく、誰もがスキルアップやリスキルをしていくことが、変化の激しい世の中では不可欠なことなのです。

豆知識2:職務経歴書で強調できるポータブルスキル

 

経済は急速に変化しており、いくつかの業界は従業員を手放さないといけない状況となる一方、他の業界では市場ニーズに十分応えるための必要人材をタイムリーに確保することができていません。このような状況下において、仕事を探している方が、一見これまでの経験職種とは関連しないような就業先を見つけることが可能です。ここでは、物流やカスタマーサービスなどの急成長分野で新しい仕事を探したり、応募したりする際に、職務経歴書に記載しておくと良いスキルをご紹介します。
 

どの職場でも、時間という限られた資源の量は同じです。時間と業務量を効率的に管理できる人は、どの職場においても価値ある存在です。仕事量を効果的に管理するということは、自分の能力と業務遂行に要する時間、また周りの人の能力を理解できているということです。他人の時間を尊重する方法を知っている人は、会議の前には必ずアジェンダを送りますし、プロジェクトの進行スケジュールを設定し、進捗をチェックするための項目を事前に作っておき、必要に応じて調整をしていきます。
 

複数の関係者や必要スキル、そしてチーム間を調整しコラボレーションさせるプロジェクト管理スキルは、常に必要とされているスキルです。どのような職場でも、一度に複数の長期にわたるプロジェクトをこなすことが求められるでしょう。自ら目標を設定し、定期的に進捗を確認でき、各方面からのフィードバックなどの情報を集め、周りのリソース(資源)を上手に活用できる人材を組織は常に求めています。
 

マンパワーグループのグローバル調査によると、半数以上(56%)の雇用主がソフトスキルの中で、コミュニケーションスキル(書面および対面のいずれも)を最も評価すると回答しています。またそれに次いで評価したいスキルは、連携力と問題解決力でした。どの職場でも、これらのスキルを習得していることは重要であり、変化が続く現在ではますます必要とされていくものとなるでしょう。
 

 組織がグローバル全体の労働環境に適応するために、重大な決断や、スピーディーな変化を遂げていく中、働く人々は、これまでのポジションで学んだ経験やコンセプトを、新たなポジションで活用することができるようになります。新たなポジションで働く人々は、自分の知識と新しい職場環境との関連性を見出し、それをうまく活用していくためのクリティカルシンキングが必須となります。前例がなく先の見通しが立っていない場合には、自身の頭で考え、長期的な影響範囲を考慮することも不可欠であり、求められるスキルの1つとされています。

変化し続ける経済に適応するためには、長期的な「Learnability:ラーナビリティ―(学ぶ意欲)」が何よりも重要とされます。「Learnability:ラーナビリティ―」とは、キャリアを形成する中で継続的に学び、成長していこうとする意欲と能力のことです。あらゆるポータブルスキルの中で、「Learnability:ラーナビリティ―」は基礎となるものであり、将来のあなたの需要を維持する役に立つでしょう。

豆知識3:仕事を変えようと思った時にすること、しないこと

 

あなたは自身のキャリアを、今年はどう成長させたいと考えているでしょうか?これからのキャリアを考えるのに役立つヒントをご紹介します。
 

働く環境が大きく変化する今、自分が仕事や生活の中で、何を大事と考えているのかを再確認する良い機会です。柔軟にスケジュールを調整できることが大事なのか、リモートワークが重要なのかなど、環境を変えたくて、すぐに仕事検索に着手するのではなく、前職や現在の仕事の、どのような事が好きで、何を苦手に感じたのかなど、再度見直しをしてみてください。なかなか変わらない環境が苦手でしたか?次のステップとしてどのようなことを経験・達成したいと思っていますか?色々と自問自答しながら3年後、5年後の自分はどうありたいのか、自身の人生マップを作成してみましょう。このマップを作成することで、状況をコントロールできるようになったと感じられ、ストレスを感じにくくなります。
 

希望の仕事を探すのは、実際の日々の仕事よりもハードに感じることが多々あります。忙しくなり過ぎて、ついていけないと感じる時もあれば、待つことしかできないと落ち込む時もあります。なるべく、このような気持ちにならないよう、仕事探しに費やす期間を先に決めておいたり、フォローの連絡は何回までにしてあとは静観するというルールを設けたり、待って当然という日数の目安を予め自分の中で持っておくなど、自分の時間軸を定めておくことで、心が楽になるでしょう。仕事探しに全人生を奪われるような気持ちにならないように気を付けしましょう。
 

希望するポジションやキャリアは、あなたの究極のゴールなのかもしれず、その最終目標を達成するということに、圧倒され到底無理、と感じることがあるかもしれません。そのような気持ちを回避するために、自身の希望するゴールに向かうための道筋を立て、段階的に小さなゴールを設定しておくと良いでしょう。
また、フリーランスやボランティアなどの仕事を経験することで、自身のスキルを伸ばし、職務経歴書に記載できる事柄を増やしていく手法もあります。様々なチャンスを生かして、小さなステップを積み重ねて、最終ゴールに近づいていきましょう。

最後に。もしあなたが負担や不安を感じるようであれば、一旦仕事探しから距離を置いてみることも重要です。散歩で気分転換をするとか、手を止めて趣味に時間を割くなど、心を開放するオフの時間を作ってみてください。少し休んで心が穏やかになったら、また活動を再開すれば良いのですから。