派遣とは
派遣とは、期間に定めのある有期雇用の働き方です。基本的に同じ派遣先の同じ組織で働ける期間は、最長で3年間と定められています。派遣として働くメリットには、自身のライフスタイルにあわせた働き方や専門性の高い仕事で働けるなどがあります。
派遣先が決まるまでだけではなく、就業中も派遣会社からのサポートが受けられることもメリットです。また近年、派遣社員に対する待遇の改善や雇用の安定化が進められています。
一般的に派遣と呼ぶ場合は有期雇用派遣(登録型派遣)を意味することが多いです。しかし、無期雇用型派遣(常用型派遣)、紹介予定派遣を含めて3種類に分けられます。この記事では一般派遣である有期雇用型派遣と紹介予定派遣について解説します。
派遣の種類
まず、派遣の種類から一般派遣(有期雇用派遣)と紹介予定派遣についてご紹介します。一般派遣と紹介予定派遣は、派遣期間や派遣期間が終了した後などに違いがあります。以下でそれぞれの特徴と違いを説明しましょう。
一般派遣
一般派遣は有期雇用派遣(登録型派遣)を意味します。一般派遣として働くには、派遣会社に登録をして、仕事の紹介を受けます。派遣先が決まると派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の会社で働きます。給与や福利厚生なども派遣会社から受け取ります。ただし、業務の指示は派遣先から受けることになります。
一般派遣の場合、同じ派遣先の同じ組織で働ける期間は最長で3年です。派遣期間が終わると、派遣会社との雇用契約も終了して、新たな派遣先を探すことになります。無期雇用派遣の場合は、派遣期間に上限がありません。一般派遣も無期雇用派遣も、仕事で困ったことなどがあれば派遣会社に相談することができます。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、最長で6ヶ月の派遣期間を経て、派遣先企業に直接雇用されることを前提とした働き方です。将来的に、派遣先企業への就職を希望する人に向けた契約形態になります。派遣期間の終了後、労働者である派遣社員と派遣先企業との双方が合意することで、直接雇用に切り替わります。なお、派遣期間中は一般派遣と同様で、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で業務の指示を受けます。
紹介予定派遣のメリットは、正社員や契約社員などの直接雇用となる前に、実際にその会社で勤務をすることで、職場環境を知ることができる点です。入社後、職場環境のミスマッチが減って、より自らにあった職場を選択することができます。
山口県の特徴
山口県は本州の最西端に位置しており、県の西側には九州地方の福岡県、東側は広島県や島根県と隣接しています。県庁所在地は山口市です。気候は比較的温暖であり、風水害や地震が少なく住みやすい県といわれています。地理的な要素をみると3方向が海に面しており、1,500キロメートルにもおよぶ長い海岸線が特徴的です。
県内の産業では美祢市で採取される石灰石を原料として、宇部市や山陽小野田市でセメント工業が盛んです。そのほか、萩焼、大内塗などの伝統工芸も有名です。食べ物は下関のフグが全国的に有名です。なお、山口県では福に通じることから、フグをフクと呼んでいます。
山口県の人口
山口県の人口は2021年7月1日現在で133万2,402人です。最も人口が多いのは下関市であり、25万2,560人となります。次いで山口市の19万3,496人です。以降、宇部市、周南市、岩国市と続きます。山口県の人口を男女別にみると、男性が63万2,350人、女性が70万52人です。
山口県で人気のエリア
ここでは、山口県の観光と仕事で人気のエリアをご紹介します。山口県に訪れる際や、県内での仕事探しを検討している方は、参考にしてください。
観光で人気のエリア
山口県は観光で人気となっている場所が豊富にあります。景勝地としては、秋吉台国定公園や西中国山地国定公園が有名です。秋吉台国定公園には、国内最大のカルスト台地と鍾乳洞があります。原生林などの自然を満喫できる場所は西中国山地国定公園です。ほかには関門トンネルが観光名所となっています。
萩城城下町を中心に、柳井白壁の街並みや国宝である瑠璃光寺五重塔、錦帯橋、松下村塾、諏訪天満宮などの歴史を感じられる場所も人気があります。また、県内ではSLやまぐち号(2021年はDLやまぐち号)が走っており、蒸気機関車の魅力を感じることができます。
仕事で人気のエリア
山口県で派遣の求人が多いエリアは、県庁所在地である山口市、そのほかに下関市、宇部市、周南市、岩国市、防府市などの人口が多いエリアです。なかでも山口市は、県内でも仕事の人気エリアとしてさまざまな業種の求人を扱っています。ファッション、金融、製造などが注目度の高い業種です。
なお、県内の都市部以外であっても、下松市、光市、萩市、柳井市、美祢市、長門市、山陽小野田市といった郊外の街でも求人が出されています。
山口県で人気の職種
山口県は工業が盛んなエリアであるため、工業関連の求人が多く見られます。工業関連の求人では、地域密着型の優良企業が多く、全国平均と比較しても有効求人倍率が高くなっています。また、山口県内の派遣の仕事では、営業職や介護ヘルパー、製造関係の求人が目立ちます。施工管理、検品、仕分けなどの仕事も豊富にあります。
さまざまな職種で求人が出されていることから、仕事探しは自分が希望する職種に強い派遣会社を利用するとよいでしょう。
山口県の派遣の平均給与・時給
ここでは、山口県の派遣の平均時給をご紹介します。山口県の派遣の平均時給は1,232円であり、県の最低賃金である時給829円(令和元年10月5日発効)よりも高い水準です。以下は職種別の平均時給を記載したものです。
事務・オフィスワーク系
平均時給:1,140円(山口市内)、1,202円(山口市以外)
営業・販売・サービス系
平均時給:1,202円(山口市内)、1,276円(山口市以外)
IT・エンジニア系
平均時給:1,350円(山口市内)、1,666円(山口市以外)
医療・介護・福祉・教育系
平均時給:データなし(山口市内)、1,300円(山口市以外)
※参考:中国・四国の求人情報 派遣のお仕事探しならリクナビ派遣(2021年8月時点)
山口県の有効求人倍率
山口県の有効求人倍率は、2021年6月分において1.36倍です。前月からは0.01ポイント上昇しています。山口県内の雇用情勢は一部で持ち直しの傾向にあり、現状より下降する可能性は低いと見られています。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響には注意が必要です。なお、同時期の全国の有効求人倍率は1.13倍であるため、山口県は全国水準よりも高くなっています。
山口県の雇用・就業促進の取り組み
山口県では、県内企業の雇用維持や創出を目的として、DX技術の導入支援にも力を入れています。具体的には、各社の課題に応じて選択されたDX技術(機器)などを貸与し、研修によるDX技術の習得と、トライアル導入の伴走支援を行います。
求職者に対しては、山口県の就職情報を集約したアプリ「ぶちエエやまぐち!就職アプリ」にて、就職や転職に役立つ情報発信を行っています。アプリでは、インターンやセミナー、就職フェアや転職などのイベント情報が随時更新されています。カレンダー機能も搭載されていて、就職活動のスケジュール管理や興味のあるイベント情報の通知を受け取ることも可能です。
介護福祉士とは
介護福祉士は国家資格であり、介護に関する専門的な技術・知識を取得していることが認められています。介護サービスなどの利用者に対する介護と、スタッフへの教育・指導などに携わります。仕事をしていない介護福祉士に対する届出制が義務付けられ、人材確保対策の強化が行われています。
介護福祉士の仕事内容
介護福祉士の仕事内容をご紹介します。
身体介助
介護福祉士の代表的な仕事は、介護サービス利用者への身体介助を行うことです。入浴・食事・排泄などの生活の基本的な動作の他、ベッドから起き上がる時・車いすに移動する時の介添えなど、利用者の体に直接触れて行われる援助を指します。
生活援助
生活援助とは、買い物・食事の準備・掃除など利用者が生活するために必要なサポートを行うことです。生活サポートとも呼ばれており、利用者の自宅での訪問介護時に行われることが多いです。
社会活動支援
社会活動支援とは、利用者が社会から孤立するのを防ぐ目的で行うさまざまな支援です。利用者の話し相手になる、レクリエーションを一緒に行う、近隣の住人との良好な関係を築くためのお手伝いなどがあります。
介護の相談・アドバイス
利用者の家族からの相談を受けたり、心のケアをしたりするのも介護福祉士の役割のひとつです。介護用品の利用方法・介助食の作り方・動作介助の方法など、自宅で行われる介護をはじめとして、介護に関するさまざまな悩みに対してアドバイスを行います。
チームマネジメント
介護スタッフ全員と利用者の情報を共有し、スタッフ同士でサポートをし合うのが、チームマネジメントです。利用者の介護にはさまざまな人が関わってくるため、周りとの連携が非常に重要です。
介護福祉士になるには
介護福祉士になるための3つの方法を解説します。未経験からの資格取得、働きながらの資格取得など、自分の状況に応じて資格取得の方法が選べます。
実務経験を積む
介護の実務経験を積んでから、国家試験を受験して介護福祉士資格を取得する方法です。実務経験を3年以上積み、さらに実務者研修を修了すると受験資格が得られます。筆記試験のみで、実技試験は免除となります。
福祉系高校を卒業する
福祉系高校を卒業してから、国家試験を受験して介護福祉士資格を取得する方法です。福祉系高校を卒業すると受験資格が得られ、実技試験が免除されます。特例高等学校は、卒業後に9ヶ月以上の実務経験を積むことで受験資格が得られます。特例高等学校卒業者は、実技試験の受験が必要で、免除されたい場合は、介護技術講習を受講する必要があります。
養成施設を卒業する
養成施設として認定された専門学校を卒業し、国家試験を受験する方法です。一般の高校・大学などの卒業生は2年、福祉・保育系学校の卒業者は1年間通う必要があります。2022年3月31日までに養成施設を卒業した人は、卒業後5年間介護に携わることで資格を取得できます。2022年4月1日以降の卒業生は、実技試験は免除されますが、筆記試験受験が必要となります。
介護福祉士に必要なスキル
介護福祉士は、専門的な知識や介助以外のスキルも必要です。ここでは、介護福祉士に求められるスキルを5つ解説します。
コミュニケーション能力
介護福祉士は利用者の状況を把握するために、こまめな声がけを行います。また、会話を通じて利用者や家族との信頼関係を積み重ねていくため、コミュニケーション能力は必須です。ただ一方的に話すのではなく、利用者や家族の話しを聞き出す能力が求められます。
状況を判断する能力
利用者の顔色や体の状態をすばやく判断することで、危険を未然に察知して事故や重症を防ぐスキルも介護福祉士には必要です。事故や問題などが起きそうな時は、状況を判断した上で、すぐに適切な行動が取れる能力が求められます。
配慮ができる思いやりの心
介護は利用者や家族などの気持ちを思いやり、配慮できる心が求められます。利用者の中には、介護を受けることに対して、恥じらいや負い目を感じている人もいます。利用者の安心を得られるように、表情豊かに笑顔で接することが大切です。
おおらかさと忍耐力
認知症の利用者や上手く会話ができない利用者など、さまざまな利用者と接する機会があります。うまくコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。出来ないことに目を向けすぎるのではなく、おおらかな明るさと根気よく仕事に向き合える忍耐力が、介護福祉士には求められます。
体力
身体介助をはじめ、利用者の体を支えなければいけない作業が多いため、介護福祉士には体力が求められます。万が一、転倒などの事故があった場合にも、とっさに利用者を支える必要があります。福祉施設での当直勤務など、昼夜逆転の勤務もあるなかでも体力は必要です。
介護福祉士の平均給与
平成30年度の介護福祉士の平均給与(月収)は、常勤31万円、非常勤23万円でした。月収を12倍し算出した平均給与(年収)は、常勤約376万円、非常勤約280万円です。
介護福祉士の求人倍率
令和2年1~3月の介護福祉士の求人倍率は、4.25倍です。
※参考:福祉人材の求人求職動向 - 福祉のお仕事
介護福祉士の人材確保の取り組み
高齢化社会の日本にとって、介護福祉士はとても需要の高い人材です。介護福祉士の人材確保を目的とした、厚生労働省の取り組みを解説します。
介護職員の処遇改善
介護職員の処遇を他産業と遜色ない水準へ引き上げるために、今後は経験や技能のある介護職員を中心とした、処遇改善が見込まれています。ほかの職種や産業と比べると、介護や福祉の仕事は賃金面での処遇水準が高くありませんでした。厚生労働省では平成21年より介護職員の賃金改善の取り組みを行い、平成29年4月までに平均して月額5.7万円増加する成果を出しました。
多様な人材の確保・育成
離職した職員・アクティブシニアなど潜在的な介護職員人材の発掘に向けて、さまざまな取り組みが行われています。若手の介護職員発掘としては、小中学生等の夏休み等を活用した職場体験や介護福祉士修学資金貸付制度が実施されています。介護事業所でのインターンシップ導入の促進・教員を対象にした介護の入門的研修なども行われています。
介護現場の革新
生産性を上げて人材不足を解消するための、介護現場の革新に向けた取り組みも行われています。ロボット・センサー・ICTなどを活用し、介護職員の身体・精神的な負担の軽減や、人材不足を想定したマネジメントモデルの構築などです。
介護のしごと魅力発信
新しい介護職員人材の発掘のため、介護の仕事の魅力を発信しています。子育て後の女性・退職後のアクティブシニアなどをターゲットに、新たな魅力を加えたイメージが発信されています。介護事業所の認証評価制度普及など、介護業界全体での意識改革も図られています。
外国人材の受入れ
外国人材も多く受け入れ、住まいの提供・銀行口座開設・保証人など、受け入れた外国人の生活支援が行われています。特定技能外国人枠の新設など、新しい在留管理体制の構築・介護技術を学ぶための技能実習生の受け入れなどの取り組みも企画されています。