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派遣とアルバイトの違いとは
派遣のメリット・デメリットも詳しくご紹介

2020年4月30日
 
派遣とアルバイトの違い

派遣とアルバイト(パートタイマー)の違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。同じ仕事内容なのに、なぜアルバイトよりも派遣は時給が高いのかなど疑問に思うこともあるでしょう。この記事では、派遣とアルバイトの違い、派遣のメリットやデメリットを具体的に解説します。また、派遣には大きく分けて2種類の働き方があります。それぞれのメリットを理解して、今後どのように働いていくかを考える際の参考にしてください。

目次


派遣とアルバイトの大きな違いは、雇用主が違うことです。詳しく説明します。

派遣とは

派遣は、派遣会社から紹介された企業(派遣先企業)で仕事をしますが、雇用契約は派遣会社と結ぶので雇用主は派遣先企業ではなく派遣会社になります。
業務指示を行うのは派遣先企業ですが、給与は派遣会社から支払われます。福利厚生も派遣会社のものを利用することになります。
 
派遣のしくみ

 

アルバイトとは

アルバイトは、企業(アルバイト先)に直接応募、採用選考の後にアルバイト先と直接雇用契約を結びます。勤務先および雇用主はアルバイト先です。仕事の指示はアルバイト先から受け、給与もそのアルバイト先から支払われます。
 
アルバイトの仕組み

派遣とアルバイトの大きな違いは雇用主が異なることですが、それ以外にも違いはあります。派遣で働くメリットを詳しく説明します。

複数応募が簡単にできる

派遣は、派遣会社から仕事の紹介を受けて応募するか、または派遣会社の求人サイトなどから希望する仕事に応募するかの2つの方法があります。どちらの場合も派遣先企業へ直接応募することはありません。一度派遣会社に登録すれば、応募するたびに応募書類の提出や面接をすることがなく、簡単に複数の企業に応募することができます。
 
アルバイトに応募する場合は履歴書や職歴書といった書類を作成して応募先に提出する必要があります。複数の企業にアルバイトの応募をする場合は、応募する数だけ応募書類を用意する必要がありますが、派遣では必要ありません。
また、アルバイトの場合、応募したあとも面接の調整など直接連絡をとる必要がありますが、派遣では、派遣会社が派遣先企業と交渉してくれるので、個人で対応する必要がないことも大きなメリットです。
 
なお、紹介予定派遣の場合は直接雇用をみこした選考となるので履歴書を別途提出し、面接が行われます。
紹介予定派遣とは
 
派遣についてのより詳しい説明はこちらをご覧ください。
派遣社員とは
 
 

情報を提供してもらって応募するかどうか判断できる

派遣会社が事前に派遣先企業と仕事内容について取り決め、さらには営業担当者が訪問時に職場の環境を確認するので、応募する前に派遣会社から知りたい情報を提供してもらうことができます。派遣先企業に同じ派遣会社から派遣されている人が複数働いているケースもあり、職場の雰囲気なども考慮して応募できることは大きなメリットです。
 
アルバイトの場合は、具体的な仕事内容や職場の環境などは、そのアルバイト先に知人などがいない限り事前にはなかなかわからないことが多いです。面接時にアルバイト先に直接聞くか、実際に働いてみないと分からないことが一般的です。
 
 

アルバイトよりも時給が高い傾向がある

アルバイトよりも派遣は時給が高いケースが多いです。その理由は、以下に説明するとおり、派遣先企業にとっても利点があるからです。
 
派遣の場合は、希望する条件を指定するだけで、派遣会社がスキルチェックや経歴などをもとにマッチングした人を紹介しますので、派遣先企業は即戦力となる人にお仕事を任せることができます。ほかにも、急な募集であっても派遣会社から期限までに条件に合った人を紹介してもらえることなどが、高い時給を設定している理由です。
 
アルバイトの場合は、応募者が希望する条件に合っているかどうか、応募書類や面接などでアルバイト先の担当者が直接確認、判断する必要があります。応募者の中に条件に合った人がみつからなければ、採用後に研修の実施、または条件に合う人からの応募があるまで再度募集をするなど、手間と時間がかかります。

また、募集広告、複数の応募者の採用選考、研修、給与支払いなどの事務処理、有給休暇などさまざまな費用を、アルバイト先が直接負担することになります。一方で派遣の場合の費用は、実際に働いてもらった時間分だけです。費用負担がほとんどないこと、さらに事務処理などの時間がかからないことも、派遣の方がアルバイトよりも時給が高い理由のひとつです。
 
 

派遣会社のサポートやフォローがある

仕事などで困ったときは通常職場の上司や先輩、同僚などに相談しますが、派遣の場合は、雇用主である派遣会社にも相談することができます。職場の環境を改善して欲しいなどの要望も、職場ではなかなか口に出しにくいものですが、派遣の場合は派遣会社が間に入って派遣先企業と調整したり、直接交渉してもらえます。
 
職場以外の人からのサポートやフォローが受けられることは、アルバイトにはない派遣のメリットです。
 
 

スキルアップやキャリアアップを目指せる

派遣の場合、現在働いている業務に関連するものだけではなく、異なる分野の業務・業種、語学やPC講座などさまざまな教育を受けられる機会が多いです。派遣会社でスキルアップやキャリアアップを目指せる環境が整っているケースがほとんどなので、未経験でもチャレンジしたい仕事などがあれば大きなメリットになります。
 
アルバイトの場合、業務に直結しない教育を受ける機会はあまり多くないでしょう。


派遣で働くことはメリットが多いですが、デメリットもあります。

派遣期間には制限がある

アルバイトでは働く期間に制限はありませんが、派遣の場合は労働者派遣法により定められた派遣期間の制限があります。同じ派遣先企業の同じ組織で働ける期間は3年間が限度と定められています。
 
なお、この制限は60歳以上の人、派遣会社で無期雇用されている人は対象外です。また、同じ派遣先企業であっても課などの組織が変われば、さらに3年間を限度として働くことができます。
詳しくはこちらをご覧ください。
労働者派遣法 LinkIcon  
 
 

派遣の期間制限がきたら

では、派遣の期間制限がきたら(見込まれる場合も含む)、どうなるのでしょうか。
「同じ派遣先企業の同じ組織」で抵触日以降も就業を希望する派遣先と就業者の合意がある場合は派遣先企業へ直接雇用をするよう交渉をします。抵触日を迎え、上記のケースに至らない場合は、以下の選択肢があります。
 
(1)派遣先企業へ直接雇用するように依頼してくれる
(2)別の派遣先企業を紹介してくれる
(3)派遣会社が無期雇用して派遣会社で就業させてくれる
(4)安定した雇用の継続を図るため必要な措置を取る(次の就業先が決まるまで有給の教育訓練を行うなど)
 
詳しくは、こちらの記事でもご紹介しています。参考にしてみてください。
【労働者派遣法】 3年後は派遣から直接雇用へ


2種類ある派遣の働き方について解説します。
 

一般派遣

仕組み

派遣会社からの紹介で、派遣先企業で就業が決まると、派遣会社との雇用契約が成立します。実際の就業や業務指示は、派遣先企業にて行われますが、給与は派遣会社が支払います。
 

メリット

未経験から始められる仕事も多く、希望に合った働き方ができます。就業後は、派遣先企業で困ったことがあれば、派遣会社のサポートがあります。
 

デメリット

同じ派遣先で働き続けられるは最長3年と決まっています。これは会社が派遣社員のキャリアアップの機会や自由を尊重するように設けられています。また、時給制のため、年末年始などに長期休暇をした場合には、収入が少なくなります。
 

紹介予定派遣

仕組み

派遣会社の紹介により、派遣先企業は本人との面接を行い、合否について判定します。派遣社員として最長6ヶ月勤務した後、双方の合意があれば直接雇用契約を結び、派遣先企業の正社員、契約社員になります。
 

メリット

最長6ヶ月、派遣社員として勤務する間に、派遣先企業の雰囲気などを直接感じ取ることができます。その間に、自らの能力を活かすことができるか見極めることもできますし、積極的に取り組む姿勢や実力をアピールすることもできます。また、派遣期間中は派遣会社のサポートを得ることができます。
 

デメリット

派遣期間終了後に必ず直接雇用されるとは限りません。派遣就業とは異なり、選考もあります。不採用となった場合は、派遣期間をもって契約終了となります。
 


派遣とアルバイトの大きな違いは雇用主が違うことです。アルバイトと比べると、派遣の魅力はやはり「派遣会社のサポートやフォローがある」ことと「時給が高い」ケースが多いことでしょう。
 
しかし、派遣の場合は3年間の期間制限があります。アルバイトであれば期間を気にせずにずっと同じ職場で働けますので、アルバイトが派遣と比べて劣るということではありません。いちばん大切なことは、なにが重要なポイントかをしっかり理解したうえで、自分にあった働き方を選ぶことです。
 
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